ビジネス書:1分で話せ(詳細解説編)
ビジネス書:1分で話せ(詳細解説編)
前回の記事の詳細解説編です。概要は、こちらのページ
を御覧ください。
この本は、相手が「動いてなんぼ」をキーワードに、会議・提案・プレゼン・ファシリテーションといった場面で、短くまとめて相手に伝わる話し方を学べます。
目次
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本の目次
- 序章:そもそも「伝える」ために考えておくべきこと
- 第1章:「伝える」ための基本事項
- 第2章:1分で伝える
- 第3章:相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
- 第4章:1分でその気になってもらう
- 第5章:1分で動いてもらう
- 第6章:「伝え方」のパターンを知っておこう
- 第7章:実践編
序章:そもそも「伝える」ために考えておくべきこと
プレゼンや提案など、どんな場でも相手が「動いてなんぼ」。
しかし、人は相手の話をほとんど聴いていない。だから、短く1分で話すことが大事。
上手くまとめれば、どんな話でも1分で伝えられる。
▶(ゴール)1分で相手を動かす
- 相手が「動いてなんぼ」
- 人は話の80%は聴いていない
- 1分で話す
- どんな話でも1分で伝えることができる
- 1分でまとまらない話は、結局何時間かけてはなしても伝わらない
- 「右脳」(感情)と「左脳」(ロジック)に働きかける
第1章:「伝える」ための基本事項
何のために伝えるのか?を突き詰めると「相手を動かすため」に結論づく。
そのためにできることをすべてやりきる。
①相手をイメージする、②どう動いてほしいのかのゴールを明確にする、③準備からアフターフォローまで気を配る
- そもそも何のため?を突き詰めると相手を動かすため
- 聞き手をイメージする
- 立場、興味、要求、専門性、ネガティブに感じる事柄
- ゴールはどこかを決める
- × 理解してもらう
- ○ 理解した上で、どうしてほしいのか?
- 結局は動かしてなんぼ
- 準備から、アフターフォローまでできることはすべてやりきる
第2章:1分で伝える
ピラミッドストラクチャーで、ロジックを整理して、話す内容をきめる
決めた内容のチェックと、1分に収めるための言葉の断捨離と、不要な話題について
- ピラミッドストラクチャーでロジカルに整理する
- ピラミッドの頂上、「結論」があるか
- 考える=結論を導き出すこと
- 事実やデータは結論ではない
- 事実やデータを加工しながら、結論を導き出す
- 結論=主張を3つの根拠(理由)で説明する
- ~(「根拠」)だから、~(「結論」)であるで意味がつながるか確認する
- 意味がつながらないときは、間にロジックが隠れている可能性がある
- ~(「根拠」)だから、~(「結論」)であるで意味がつながるか確認する
- いらない言葉を削る
- 「基本的には」→不要(基本でない場合に触れないのであれば、不要)
- 「先に述べたように」→不要(文章では入れる事があるが、話す場合は不要)
- 「の観点で」「を念頭に」→不要(なくて通じる場合は削る)
- カンタンな言葉を使う
- カタカナ・漢字の言葉より、ひらがなが多い言葉のほうが分かりやすい
- 話が伝わらなくなる4つの話
- 「プロセス」を話す:頑張ったことは話さない
- 気を遣いすぎる:ビジネスパーソンは自分のポジションを明確に
- 自分の意見とは違うことを言う:自分の意見のマイナス面は、必要に応じて最後に「懸念点は...」で話す
- 笑いを入れる:笑いを取りつつ、ロジカルにも説明するのは難しい
- 前提を揃えておく
- 前提を提示する
- 聞き手と揃える
第3章:相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
集中して相手に聴いてもらうために、言葉遣いやスライドを「スッキリ」・「カンタン」にする。
- 一瞬ではなく、話している間、集中力をこちらに向け続けてもらう
- 言葉もスライドも「スッキリ」。スライドは「読まずに頭にはいる」ことを目指す
- グラフを使う
- 状況を図の中の「位置」で表す
- 中学生が理解できるレベルの「カンタン」な言葉で
- ここでも聞き手を想像する(専門用語が分かるか?など)
第4章:1分でその気になってもらう
ロジカルに左脳に働きかける「根拠」と、それを更に説明する「事例:たとえば」で、右脳にも働きかける
ひとは、イメージを想像することで感情が揺さぶられる。
- ロジカルに正しいことを言うだけでは、人は動かない
- イメージを想像することで、人は感情が揺さぶられる
- ビジュアルをみせる
- 「たとえば」で具体的な事例を示す
- ピラミッドは3段で作る
- 「結論」→「根拠」→「たとえば」
- ピラミッドのすべての線で、下から上に、~だから~であるのロジックを通す
第5章:1分で動いてもらう
本当に相手に刺さるプレゼンをするためには、一言で表現するキーワード「超一言」で印象付ける。
身振り手振り、根回しからアフターフォローまでできることをすべてやることも大事。
- 「超一言」自分の伝えたいことを、一言のキーワードで表す
- 例)きっちり来るから「キチリクルン」です
- 覚えやすく、その一言でプレゼン全体を表現するようなキーワード
- 自分の伝えたいストーリやメッセージに合わせて演じる
- 立ち方、身振り手振り、発声、間合い、視線など、相手に思いが一番刺さるように工夫する
- 人前で話す時のポイント
- 視線:しっかりと相手を見る
- 手振り:多少、動きをつける
- 声:相手と対話するように
- 間合い:話の区切りで、普段より3秒長く
- 「メタ認知」話している自分と相手を俯瞰で見る
- まずは、相手の席に座ってみる
- 自分がどう見えるか想像する
- 根回しやアフタフォローもできることはすべてやる
第6章:「伝え方」のパターンを知っておこう
「伝え方」の型と、目的ごとの使い分けを理解する。
- 3段ピラミッドに沿って話す
- 「結論」→「根拠1」→「事例1-1」→「根拠2」→「事例2-1」...
- SDS:Summary(まとめ)→Detail(詳細)→Summary(まとめ) の流れ
- 主張を強く伝えることを重視した型
- PREP:Point(主張)→Reason(理由)→Example(例)→Point(主張)
- 例を入れることで論拠の正しさをメインに伝える型
- PCSF:Probrem(問題)→Change(変化)→Solution(解決策)→Future(未来)
- 新しい試みの提案や、課題解決策の説明などで使う型
「動いてなんぼ」
本当に大事なのは、伝えたい「想い」と、伝えるためにできることをすべてやること。
- 技術論だけでなく、本当に大事なのは自分の「想い」
- 伝えたい言葉があるか?
- 伝えるためにできることは時間を惜しまずずべてやる。
第7章:実践編
5つのビジネスシーンで、何を考え、どのように対応するか、気をつけるべきことはなにか。
- 会議:突然の質問への対応
- 相手は何を聞いているのか
- Yes/Noで答えればよい?
- アイデアを聞かれている?
- 懸念点を聞かれている? * 何を聞いているのか直結する「結論」を決め、「根拠」を考え、「具体例」を最低1ついれる
- 「ポジション」を取るのが大事
- 結論出す。そこから議論が始まる
- 相手は何を聞いているのか
- プレゼン
- 声を大きくするだけで、7割方解決する
- 言葉にイメージを持てば、話し方のトーンが変わる
- 自分の「想い」を、1つ1つの言葉に乗せる
- 聞き手に話しかけられているか?距離感を近づけられているか?
- 上司への提案
- プレゼンとは違い、対話を意識する
- 対話の中では、頭の中で、相手のピラミッドを想像し、自分のもとのすり合わせる
- 意見が合わない時
- 課題を異なるサイズ感で捉えている?
- ゴールまでの時間間隔が異なる?
- ゴールに向かう道のりが違う?
- 上司と自分の立場の違いから、ズレが発生している?
- 取引先との商談
- 提案よりも、「問題解決」で信頼を作る
- ファシリテーション
- 最初は可能な限り話を広げる
- まとめは、1つの「主張」と「根拠」のピラミッドを作るように議論を絞る
- 結論は誘導しない
- 事前準備をする
- 事前に宿題を出す
- 議論の軸(「根拠」となる部分)はどんなものが入りそうか、考えておく
- どんな議論が展開されるかイメージしておく
- 収拾がつかなくなったらどう介入するかを考えておく
書籍の中には、著者のソフトバンクグループでの経験談などを交えて、細かな説明があるので、是非一度読んでみてください。